仙台といえばのあのグルメが名物となった由来とは?

仙台生まれのグルメは数多い。すっかり名物となっているものから、
「あの料理まで!?」と驚く身近なものまで、ジャンルは多岐にわたる。
今回はそんな「仙台発祥グルメ」を開発し、
今でも変わらぬ味を提供し続けているお店をご紹介する。

コラム

仙台発祥のおすすめグルメ5選!

牛タン創業者の魂を引き継ぐ王道の味 たん焼 一隆本店

  • 仙台発祥グルメと聞いてまず最初に浮かぶのは、やはり牛タン。1948年に最初の牛タン専門店「味太助」が開店したが、そのきっかけは実はフランス料理にある。和食修行中だった創業者・佐野啓四郎が当時の人気洋食店で評判だったタンシチューを食した際、「このままでは日本人の口に合わない」と感じた経験が、日本人好みの牛タン焼を考案するヒントとなった。
    その時代、まだ貴重だった牛タン。煮たり焼いたり、肉と魚の皮の剥ぎ方を応用してみたりと試行錯誤を繰り返した結果、現在の牛タン焼が誕生した。その「味太助」で牛タンのイロハを学んだ職人さんたちが、独立して次々と自分の店を構えるようになり、仙台は名実共に牛タンの町になった。絶大な人気を誇る「たん焼 一隆本店」はその一番弟子のお店にあたり、仙台発祥の味を直接受け継いだ牛タン焼をいただくことができる。食べ応えと柔らかさを両立させた炭火焼きの牛タンのうまみを、力強い塩味が見事に引き立たせている。

  • 素材、味付け、焼き加減、どれをとっても王道かつ超一流。シンプルだからこそ職人の腕が試される牛タン焼だが、さすが伝統の技を受け継いだ名店だ。牛タン発祥からの歴史ある味を、ぜひご賞味あれ。

住所 宮城県仙台市青葉区国分町1-4-21
アクセス 東北道仙台宮城ICより車で約10分
駐車場 お近くの有料駐車場をご利用ください
TEL 022-261-4026
営業時間 11:30〜14:00(13:30 LO)・18:00〜20:00(19:30 LO)
定休日 日曜と水・金曜・祝日の夜
公式HP https://www.tanyaki-ichiryu.com
Instagram https://www.instagram.com/tanyakiichiryu_official/

日本最古のハンバーガーショップは仙台に! ほそやのサンド

  • “日本最古のハンバーガーショップ”として国内外からお客さんが訪れるのは、1950年にオープンした「ほそやのサンド」。初代店主の細谷正志さんは山形の進駐軍の下士官クラブでマネージャーをしており、そこで学んだハンバーガーを提供する店を開いた。牛肉のハンバーガーをもりもり食べる米軍兵を見て、ハンバーガーが力の源なのだと感じたのが店をオープンするきっかけだったそうだ。
    人気メニューはもちろんハンバーガー。具材はオープン時から変わらず、牛肉100%のパティと薄切りたまねぎに、ケチャップなどの調味料。初代店主が豆からこだわったオリジナルブレンドコーヒーを合わせて飲むのが、当時からのトレンドだったそう。パティの力強い味とコーヒーの爽やかな酸味が実によく合う。コーヒー豆を挽くミルも半世紀以上前に稼働しはじめ、今でも現役真っ只中。

  • 店内の雰囲気はオープン時そのままで、ドアを開けた途端に一瞬で75年前にタイムスリップする。「ぜひ昔ながらの雰囲気も合わせて味わってほしい」とのことだ。

住所 宮城県仙台市青葉区国分町2-10-7
アクセス 東北道仙台宮城ICより車で約10分
駐車場 お近くの有料駐車場をご利用ください
TEL 022-223-9228
営業時間 11:30〜20:00(日曜・祝日は~20:30、バーガー売り切れ次第終了)
定休日 無休

庶民派新仙台グルメ「仙台マーボー焼きそば」 中国菜館まんみ

  • ここ数年でご当地グルメとして根付いた「仙台マーボー焼きそば」。なかでも「中国菜館まんみ」は、初代の店主が1972年の創業当初からマーボー焼きそばを提供しており、その元祖の店とも言われている。当時はまかないの一品に過ぎなかったが、その美味しさにメニュー化の要望が高まり、いわば“逆輸入”という形でオリジナルメニュー化に至った。
    マーボー焼きそばは、ある日テレビ番組で「仙台市民のソウルフード」として取り上げられたのをきっかけに、一躍脚光を浴びた。反響は大きく、町中華に馴染みがなかった人々が来店するなど嬉しい効果がもたらされた一方で、疑問の声も聞こえてきた。中華組合の組合員たちは、「ならば」とそんな状況を逆手に取る。「マーボー焼きそばを本物のご当地中華として認めてもらえるような取り組みをしよう!」。『仙台マーボー焼きそば推進委員会』を立ち上げて、店舗ごとに工夫を凝らしたマーボー焼きそばを開発し、コツコツと認知拡大に努めた。組合チームの逆転の発想と各店が積み重ねた地道な努力が、新たなご当地グルメを生んだのだ。
    さて、気になるのはそのお味。ひとくち餡を口に入れると、ガツン!としたひき肉のうまみと焦がしニンニクの香ばしさが口の中いっぱいに広がる。カリカリともちもちが両立した麺はまさに新食感で、箸を動かす手が止まらなくなる。

  • 仙台マーボー焼きそばの定義の一つに「麻婆を使い、具は豆腐に限定しない」とあるように、味付けや具材は店によって異なる。お気に入りの味を探すためにマーボー焼きそばを食べ歩くのも、仙台街歩きの新しい定番になるかもしれない。

住所 宮城県仙台市泉区泉中央1-22-3
アクセス 東北道泉スマートICより車で約7分
駐車場 店舗裏のコインパーキングをご利用ください(飲食の方は最大2時間無料)
TEL 022-371-9111
営業時間 11:00〜15:30(15:15LO)・17:00〜20:30(20:15 LO)
定休日 不定休
公式HP https://www.manmi-sendai.com

実は仙台が発祥! 夏×中華料理=冷やし中華 中国料理 龍亭

  • 夏の定番料理、冷やし中華。そのルーツが仙台にあるのはご存知だろうか? 1937年に仙台の老舗中華料理店「龍亭」が考案・開発したといわれている「涼拌麺(リャンバンメン)」が、今や日本中の夏の風物詩である冷やし中華の元祖。
    当時の仙台には徐々にラーメン文化が広まってきていたが、冬場に強いラーメンも夏になるとどうしても売り上げが落ちてしまう。「なんとか暑い夏でも食べていただける冷たい麺料理を作りたい」という想いから、「龍亭」創業者の四倉義雄が組合長を務める『仙台支那料理同業組合(現・宮城県中華飲食生活衛生同業組合)』が一丸となり、涼拌麺・冷やし中華を開発した。

  • 努力と工夫で生まれた龍亭のメニュー・涼拌麺は現在もお店で食べることができる。
    生のオレンジとレモンをたっぷり使った自家製だれの爽やかな酸味が食欲をそそり、細長く切り揃えられた6種類の具材たちは宝石のようで、見ているだけでワクワクする。今となっては当たり前に食べられる冷やし中華。これからは、味わう前に当時の中華料理人たちの情熱に想いを馳せてみてはいかがだろう。

住所 宮城県仙台市青葉区錦町1-2-10
アクセス 東北道仙台宮城ICより車で約15分
駐車場 お近くの有料駐車場をご利用ください
TEL 022-221-6377
営業時間 11:30〜14:30LO(土・日曜・祝日は11:30~14:30LO・17:30〜20:30LO〈要予約〉)
定休日 水曜
公式HP https://ryu-tei.jp

仙台発の、粋な夜の楽しみ方 郷土酒亭 元祖 炉ばた

  • 今や全国各地の繁華街でも見かける炉ばた焼きのスタイルは、仙台が発祥だといわれている。かつて仙台にあった天賞酒造7代目の三男であり、“おんちゃん”と呼ばれて多くの人に親しまれた文化人・趣味人である天江富弥氏の「土地の良さを伝えたい」という思いから、1950年に「炉ばた」は生まれた。

  • コの字型の趣のあるカウンターに座り、囲炉裏で温められるお酒を眺める。すると、看板酒である“天賞”がしゃもじに乗って目の前にやってきた。このユニークな日本酒の提供方法こそが炉ばた流。当時お店に通っていた人々は、この長いしゃもじを見てどんなふうに驚き、喜んだのだろう。天江氏の軽妙なトークが聞こえてくるようだ。そんなふうに75年前のカウンターの向こう側を思い浮かべながらいただく熱燗がこれまたうまい。退店時は「お明日(おみょうにち〈また明日の意〉)」「おしずかに(さようならの意)」という東北方言がやさしくお見送りしてくれる。囲炉裏の炎、熱燗、真心がこもった接客で、身も心もほかほかに。

住所 宮城県仙台市青葉区国分町2-10-28
アクセス 東北道仙台宮城ICより車で約10分
駐車場 お近くの有料駐車場をご利用ください
TEL 050-5447-0806
営業時間 17:00〜23:00(日曜は~22:00)
定休日 不定休
公式HP https://ganso-robata.jp
Instagram https://www.instagram.com/robata.sendai/
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